書評
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書評

ご存知、西原理恵子さんの漫画。

「出来るかな?」シリーズの姉妹本って考えた方が良いかしら?

できるかなV3」では「脱税」の方法を堂々と書いてた著者だけど(笑)、他にもホステスとか何でもとにかくやってみるそのバイタリティには頭が下がる。

「毎日かあさん」の著者で、そちらはかなり良いイメージが社会的に浸透し始めているのかもしれないが、西原さんの本領はこういう「汚れ」仕事でこそ発揮される。基本的に下品な絵だしね、この人の漫画は。人間のドロドロした部分を凄く面白く書けるってのは、凄い才能だと思う。

で、今回は挑戦するのは「FX」。
「FX」は「Foreign eXchange」の略。「外国為替証拠金取引」という意味。
為替の差益で儲けようという金融商品、というか博打だ。

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佐々木敦さんの著書。

氏は自分がpodcastでよく聞いている「文科系トークラジオ Life」のサブパーソナリティ。その「Life」で特番的にこの本に関する番組を放送していたので、興味を持ち手に取った本。

構成は、80年代、90年代、00年代の思想界の名プレイヤー達の変遷(歴史)を辿るという、非常に客観的な視点の本。ただし、選んだプレイヤーはあくまで著者の視点でしかないので、そういう意味では主観的でもある。しかし、今まで思想界の歴史を全く知らない私としては、人数を絞って語ってもらった方が、最初の取っ掛かりとして入りやすく有難い。

目次を見てもらうとわかるが、80年代は4人、90年代は3人、そして00年代は東浩紀のたった1人、という状況とのこと。思想界の代謝は相当悪くなっている様子。また、浅田彰と中沢新一という80年代の2人だが、75年生まれの私としては、何故今に至るもこの2人が注目されるか良くわからなかった。何がそんなに凄いの?って感じ。その理由が少しはわかった気がする。

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石原結實(いしはらゆうみ)さんの著書。

今回はちょっと今までに無いジャンルの本。タイトル通り「空腹力」。
主張はたった1つ。

「空腹」であれ!!

これは健康に関する本でもある。しかし、病院治療では当たり前の「西洋医学」ではなく、「東洋医学」。細かい区分けは私も詳しく無いが、「西洋医学」は対処療法、つまり何か問題が起きたときにそれを直すための治療を行うが、一方「東洋医学」は問題の根本を直すための治療法だと認識した。どちらがより優れているというわけではなく、どちらも大事なのだろう。怪我したときは対処的に治療してもらう必要が絶対にあるわけだし。

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山崎養世さんの著作。

山崎さんは、現在与党となった民主党が政策として掲げている「高速道路無料化」の発案者。

この人のプレゼンを聞いていると、高速道路を「無料化」をする事で良い未来が訪れると、具体的なイメージが浮かんでくる。何故、世間で「無料化」が支持されてないのかがわからないくらい。まぁ、情報量が少ないし、国民はたいして興味も関心も無く、自分の頭で具体的にイメージもせず、だからこそインタビューやアンケートで聞かれても「関心ない」って答えてるから…ってのが実情だとは思うけど。

しかし、「地方分権」を実現する上で、「無料化」は避けて通れない。「東京一極集中」と「官僚主導政治」ってのは結局同じコトを言ってる。そこを変えるにはほんとに重要な政策。もっとも、敢えて皮肉を込めて言わせてもらうと、東京に住んでいる人にどれくらいこの問題が理解(実感)されてるのかは怪しいのだが。。

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著者は寄藤文平さん。

寄藤さんの本職はイラストレーター。

JTの広告「大人たばこ養成講座」などの色んなイラストを手がけてる売れっ子イラストレーター。この人の本を買うのは実は3冊目で、「ウンココロ」「死にカタログ」と読ませてもらった。肩の力が抜けたイラストが良いリラックスを与えてくれて、大変読みやすい。「ウンココロ」なんて面白かったもんなー。

さて、この本はタイトル見るとわかる通り、「元素」の話。学生のとき「スイヘーリーベー…」と覚えた例のアレである。

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