12月
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2006年12月

次のその政治の問題だ。

最近は官僚がすべての諸悪の根源で、官僚組織さえ変えれば全ての問題が解決するのだ!!みたいな単純な論調がそこかしこに見られる。たしかに官僚組織も制度的に腐っているので変える必要はあるけど、政治家にブレーンがいないのが一番まずい状況ってのがこの本で理解できた。

官僚ってのは要するに「政策エリート」だ。
何かしら政治主導で行わなければいけない案件があった時に、そのプランを考えて時には実行もする。
その役割自体は当然必要で、頭の良い(偏差値が高いって意味ではない…)エリートがその役割を担うのは当然だと思う。

政治家はその方向性を決めるだけなので、細かいところは官僚任せになるのも仕方ない。

問題は、その官僚に対抗するカウンターパートがいないことだ。
海外では普通に存在する、政策シンクタンクや政策NPO団体、政策秘書官や、知識人や大学教授などの一般エリート層がほとんど無いため、官僚の政策を「これはこの省庁のこの権益を守るためにこんな風に政策がたくみに盛り込まれてまっせ」と政治家に助言(ロビーイング)できるだけの勢力が存在しない。これが一番まずい。

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最近良く観ているインターネットのビデオニュースがある。
それが「videonews.com(通称:マル激)」という番組。

ジャーナリストの神保哲生さんと、社会学者の宮台真司さんが、毎回ゲストを呼んで大手メディアが取り上げないようなネタの掘り下げをやっている、凄く勉強になる面白い番組だ。

本も4册程出てて、3冊読んだんだけど、目から鱗落ちまくりの内容でほんと面白い。
9.11テロ以降のアメリカについて、また日本のメディアや政治、そして官僚のモラルハザードやその対抗方法などなど、非常にためになる内容になってる。

しかし、読めば読むほどだんだんと暗くなってはくる…(笑)それはこの日本のどうしようもない現状が、あからさまになってくるから。

まずはアメリカ。
9.11以降、かなり強硬な路線を進めてきた共和党ブッシュ政権だけど、その閣僚達が石油メジャーとかなり濃密な関係であり、つまりはイラク戦争は国際的な同義に基づいたものではなくて、完全な利権争いにしか過ぎなかったということ。そして、それを止める術を、現時点では世界中の国が持っていないということ。
かなり暗澹たる気持ちになってくる世界の状況。

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