時間泥棒について

久しぶりのブログ。
また随分時間が空いてしまった。

自分はどうにも長文を書くクセみたいなのがあって、文章が長くなってしまう。できるだけ平易で短い文章書こうとは思ってるんだけど、まだまだ上手くできない。

けど、別に短いブログでも良い。
最近書きたいことも少しずつ貯まってきてるし。
なので、割と短めな文章でサクサクと吐き出していこうと思う。

時間

最近よく考えるテーマ。
時間。

すべての人に等しく与えられているリソースだ。

1日の時間は言わずもがな24時間。
とは言え、この時間は相対的なもんだ。
めっちゃ長い1時間もあれば、気づいたらすでに2時間経ってた、なんて経験は誰しもある。

よく考えるようになったきっかけは、最近哲学として学んでいる「(原始)仏教」、デービッド・アトキンソンさんの著書で語られている日本のこれからを考える上で重要な「生産性」、SNS見てていつも感じること、最近あったプライベートな経験、など様々だ。

その考えを、思うままに書き連ねてみようと思う。

仕事の中の時間

皆さんの身の回りにも、なんでこの人いつも忙しそうなんだろう?と不思議に思う人はいないだろうか?

私の周りにはいる。

このタイプには大きくわけて3種類ある

1. 仕事ができなくて、忙しい人

2. 仕事ができて、忙しい自分を演出する人

3. 仕事ができて、どんどんタスクを振られて忙しい人

大抵問題になるのは1のタイプだ。

このタイプは、「質」の良い仕事ができないため「量」で埋めようとする。
しかも、日本社会では長く働くことが美徳とされるおかしな風習が令和になった今でも強く残っているので、変に会社からも評価されて始末が悪い。

とは言え、このタイプは実は自分はそれほど問題と感じていない。
わかりやすいので。
これは現場ではなく、採用(人事)や社内教育など、別の問題だろうし。

また、2のタイプは実は結構多いと思う。

仕事ができる人はスケジュール管理がしっかりしている。それができないと、そもそも仕事できないし。そして、会社(管理職)はできる人にどんどん仕事を振る傾向にある。このこと自体はその会社の問題ではあるが、働く側としては自衛する必要がある。

その結果、この戦略を取ることになる。

仕事が振られそうになると、今は忙しいと言って仕事を断る。忙しいと言っても少し余裕はあるはずだ。その余裕は現在割り振られている業務に割り当てる用で、新しい仕事に割り振るリソースではない。自分の現業務に集中するためには当然の選択である。会社側からすればリソースを100%埋めさせたいわけだから、自衛しない限り、キャパを溢れる量の仕事を間違いなく振られる(振る側が振られる側のリソースをちゃんとコントロールしようという意志があることなどほぼあり得ない)。

よって、いわゆる仕事ができる人は、この2のタイプだろう。

で、自分が問題だと思うのは3のタイプだ。

このタイプの人は、基本的に仕事はこなせる。
打ち合わせに遅れてきたりすることもないし、期間内にアウトプットは出す。
そう考えると、別に問題ないじゃんと思えるが、2との違いはタスクで自分の時間を業務時間外も含めてMaxに埋めてしまうことだ。人間の能力には限界があるので、複数並行して仕事をしてると、1つ1つのアウトプットの質は落ちざるを得ない。

要するに「仕事を断れない」のだ。

3のタイプの問題点は他にもある。

このタイプは、デザインなどのクリエイティブ関連の仕事をしてる人が典型だが、「仕事はフルMaxで時間使ってクオリティを上げることが『善』である」、という厄介な価値観を持ってる人が多い(経験上)。この価値観は、日本的な「物づくり」の思想と一緒に語られたりする。

私はこの価値観には断固として反対する。
理由は、「トータルで見ると誰も幸せにならないから」である。

1消費者としては、クオリティの高い作品を観たいとは思う。しかし、それを「休みなく毎日残業で作ってほしい」とは全く思わない。バランス良い労働時間で作ることだって可能なはずだ。海外の制作会社は実現しているわけだし。

休日関係なしで働く弊害は他にもある。

当然依頼側からの支払いにこの余剰(残業)分は含まれていない。ということは、単純に「給料が安くなる」。働いた時間分のお金がもらえないので。そして、その業界全体の相場が安くなる。さらに給料が下がる・・・負のスパイラルの完成である。

さらに、自分が勝手に業務時間外に働いているのに、このタイプは他者にもそれを強要する。「私はこれだけ働いているのに、なぜお前は楽をしているのか?」「クオリティを上げたくないのか?」
そして、他者からのレスポンスがないことをサボっていると捉える。その他者は、自分のプライベートな時間を当然のように過ごして生活を楽しんでいるだけなのに。

まさに「時間泥棒」である。

最近「生産性」の話が色々なところで持ち出されるが、こういった負のスパイラルの結果として生産性が下がる。日本が先進国の中で唯一給料が上がっていないことの1要因になっていると思われる。

SNSの時間

SNS、特にTwitterのやりとりを見てても感じることがある。

私はFacebookやTwitter、LINEなどは普通に使っている。
ただし、Facebookの投稿はするが、Twitterは情報収集のためだけに使っている。LINEは単純にメッセとして使ってる。

Twitterのやりとりは、私には大変不毛に思える。
なぜ皆があんなツールで「コミュニケーションをちゃんとやろう」としてるのかがわからない。

礼儀を踏まえない対応で良い、という話ではない。
あんなたった140文字しか投稿できないツールで、意思疎通ができると考えているのか?

私はツールはちゃんと使いどきがあると考える。

仕事でも、しっかり話したいときは絶対にメールやチャットは使わない。対面で話すか最低でも電話だ。理由は「必ずコミュニケーションロスが発生するから」だ。しかも膨大に。

特にメールはひどい。
込み入った話をメールで始めると、双方が表情も声色もわからないこともあり、どんどん感情的になってきて収集が付かなくなる。しかも、余計な忖度のために1通のメールを書くのにめちゃ時間がかかる。電話なり、顔を合わせて話せば数分で終わる話なのに。。

最近はSlackなどが流行ってるせいもあって、すべてチャットで済ませようなんて妙な風潮になりつつある。それがイケてると勘違いしてる企業すらある。リモートワークなどの場合はチャットで良いが、同時同場(しかも同じフロア)にいる人が、なぜわざわざチャットでややこしい話を始めるのだろう??話し合えばすぐに終わるのに。

席を立って移動して・・という手間を省いた結果、チャットで倍以上の手間を使ってコミュニケーションをしている。何をやっているのだ??

時間を無駄にしているとしか思えない。

・・Twitterの話に戻ろう。

このツールは、既存マスメディアと同じで垂れ流すツールでしかない。インタラクティブな会話は成立しない。それなのにそれをやろうとして、感情的になって炎上し、皆まとめて気分が悪くなりダークサイドに落ちていく。人間の感情には良い面と悪い面の双方あるが、その悪い負の側面を強調するツールと化している。そういう意味で、SNSの中で一番扱いが難しいツールとも言える。

Twitter上で、わりと名が知れた人は誰かしらにからまれている。正当な批判もたまにはあるだろうが、ほぼ非論理的なイチャモンである。それにわざわざ返信・反応している。律儀だなー、と思う反面、なぜこんな無駄なことをしてるんだ?とも思う。

私はその人の考えをちゃんと知りたいときは、長文のブログや本を読むなり、その人が講演してる場所へ言って話を聞きに行く。Twitterで判断することはあり得ない。こんなツールで判断できるわけないので。

そういった名が知れた人は有名人なので、社会にとっても貴重なリソースと言える。それをこんな無駄使いするなんて・・・。本人たちの問題というより、これはからむ側の問題だろう。

これも「時間泥棒」の典型例だ。

まとめ

「時間泥棒」は、ミヒャエル・エンデ作「モモ」に出てくる言葉だ。
作品の中での時間泥棒とちょっと意味が違うけど、ベッポやジジが忙しくて時間に追われ、友達のモモと会話すらできない、というのは、私が最近個人的に経験した友達とのエピソードに重なるところがある。

世の中「時間泥棒」ばかりである。

しかし、こうやって色々考えてみると、実は皆が「時間の無駄使いをしたい」のではないか?と思えてくる。

お金の浪費(無駄使い)もそうだが、無駄使い中は、その他諸々の問題を忘れられる。仕事に集中していれば、自分の生活の問題を見なくて済む。つまり、他の本質的な問題から目を背けるために、時間を無駄遣いしてるんじゃないか?

しかも、公務員含め、会社によっては、この「時間の無駄使い」によってお金が稼げるところすらある。

そう考えるとちょっと納得がいった。

ただし、これはある意味最悪の選択だ。
灰色の男(時間泥棒)に時間を奪われているのではなく、自ら進んで灰色の男たちに時間を預けていることになるので。

私は、残業や休日出勤で時間の無駄使いするのではなく、1日8時間と決めった枠内で、贅沢な時間の使い方をしたい。仲の良い同僚と話す時間や、仕事が終わったあとや休日に飲みや食事に行く時間をしっかり確保した上で。それには効率化(生産性)UPが絶対条件となる。

だから、私は「生産性UP」の方針は賛成であり、そのために仮に多くの中小企業が潰れたとしてもやるべきだと考える。

・・と、結果的にこのブログも長くなってしまったけど(笑)、もう少し短い考えも今後は少しずつまとめていこうと思う。

今のところ「時間泥棒について」にコメントは無し

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