最近の景気

最近、株価が調子良い。

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アベノミクスの効果というか、実質まだ何にもやってないに等しいんだけど、景気」=「気の景色とはよく言ったもんで、みんながお金使っても良いかな?というムードになってきた結果、株価が全体的に上がってる。

2年後の消費増税を見越してか、不動産、特にマンションもバンバン売れてるみたいだし、しばらくはこの景気は続くのかな?

その副作用として、為替は徐々に円安になってきてる。
これは当然の結果。インフレを促す政策を少しずつ打ってるわけだし。

まぁ、円安で得するのは一部の企業でしかないけれど、重要なのは、上向いた景気で得た収益を経営者が雇用者へ還元するか?ということ。結局社会全体で景気の恩恵を受けるには、雇用者=消費者にお金が回らないとダメなんだけど、それはこれからの政策に期待するしかない。とは言え、法律改正して(仕組み変えて)どんなにお膳立てしたところで、結局経営者が会社に剰余金を残すって決断しちゃえば、会社にお金は残るけど、消費者にお金が回らない。GDPは1.X倍になったけど、消費が細ってデフレに逆戻り・・なーんて、この10年と同じ状態になりかねない。

正直言うと、この先経営者が雇用者にお金回すとは、私は全く思ってない。
そんな倫理的な経営者なんてほぼ居ない。居るわけない。もし居れば、この10年のような経済状態にはならんでしょ?この10年が証明してる。

自分の会社が雇用者にお金回さなくても、他の会社がやってくれれば、その恩恵だけを自分の会社は受けることが出来る・・こんな日本社会全体での壮大なチキンゲームをやった結果、結局はほとんど給料上がらない・・・ってな悲惨な結果になるだろうと思ってる。

ちなみに私は楽観主義者。
けして悲観主義者じゃない。けど、このまま良くなるとはとうてい思えない。

だって、社会の仕組み自体が変わってるわけじゃないんだもの

何かが継続的に変化し続ける」には、改革でも(無血)革命でも手段は何でも良いけど、「仕組み」をドラスティックに変える必要がある。何度も言うけど、変えなきゃいけないのは「仕組み」なんだ。社会全体、例えば、政治(利権構造)、公務員制度、司法、メディア、経済、教育、雇用環境、社会保証、子育て、地方分権、エネルギー政策(例えば、原発からXXへ)、震災復興・・などなど問題点は山ほどある。
こういった既存の様々な仕組みに手を入れないで、「気分」だけ上向いてる今の状況は、間違いなく長続きしない。そう思う。

右から左にお金流してるだけで、新しい価値を何も生み出していない「株(あくまで、投資じゃなくて投機目的)」なんて、アフィリエイト以上の虚業だと思うので、こんなモノに依存してる社会なんてロクなもんじゃないと思う。真面目にモノを作ってる(価値を生み出してる)人がバカを見る社会なんて長続きするわけがないもの。

株価や為替に一喜一憂する時間があったら、お金を雇用者に回さない経営者個人のバックグラウンド(価値観/信念/道徳・倫理)や、その問題点に繋がる日本社会の構造的欠陥を分析して、今後そんな経営者が増えてみんなが不幸にならないように、社会の仕組みを作り直す話をする方が、GDPなんぞが増えるよりよっぽど幸せな生活を送れる道に繋がっているように思うんだけど。。。

ほんとーに、変えなきゃいけない問題点、山積みでしょーに。この国は。
浮かれてる余裕があるのかね?

こういった理由で、私は最近の景気の波に乗っかる気にはなれないのである。

今のところ「最近の景気」にコメントは無し

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