書評
カテゴリ:

書評

森時彦さんの著書。

前作「ザ・ファシリテーター」で、「ファシリテーション」の概念を学ばせてもらった。

その後編。

小説形式は前作と同様。統合リーダーとして買収企業先に赴任した主人公リョウが、どのように上手く問題を解決するか?この辺も楽しみにして購入したのだが、いきなり違う会社の新しい登場人物が出てきて意表を付く。上手い展開だな(笑)小説としての面白さはそれ程期待してなかったけど、段々著者も物語に慣れてきたのかしら?

さて、肝心の「ファシリテーション」についてだが、今回は前作とは違い、より実際の業務に「ファシリテーション」の技術を落とし込む際に発生する問題点にフォーカスしているように感じた。MBA的な理論などは、どうしても頭でっかちな印象を受けてしまう。それだけで反発の対象となる。そして、そういった先入観が、現場の人間にその理論を受け入れ難くさせる。

⇒ 続きを読む

森時彦さんの著書。

最近たまに耳にするようになった、「ファシリテーター」という役割の意味を知りたいと思い手に取った本。

本書が発売されたのは2004年だから、もう5年前。概念自体はかなり古くからあるらしく、本書でも触れられているが、アメリカでは30年以上も前から研究&実践が進んでいるらしい。日本に輸入されたのは最近なので、日本とは30年の差があるというわけだ。。

さて、本書はフィクションのストーリー形式になってる。
ビジネス書は概念の説明と、その実例みたいな本が多いが、この本は比較して読みやすい。最近マーケティングの世界に足を踏み入れ始め、業務改革を少し行う機会のあった自分としては、主人公リョウに感情移入しやすかったし(笑)

⇒ 続きを読む

山本弘さんの著書。

著者の「アイの物語」を読んで深い感銘を受け、この気持ちが盛り上がってる間に前の小説も読んでみよう、ってことで手に取った本。

テーマは「神」。
「神が創ったシミュレーション」。

割と小説ではありがちな、この世は神が創ったシュミレーションゲームである、というオチ。オチというか、割と作品の早い段階でこのことは明らかになる。なので、オチというのはちょっと違うか。。

⇒ 続きを読む

山本弘さんの著書。

この本はよく読む本の参考にさせてもらっている、小飼弾氏の「404 Blog Not Found」で紹介(絶賛)されてて、興味持って購入した本。

本編の構成は、まるっきり千夜一夜物語。
シェラザード役のアンドロイド「アイビス」が、人間である僕「語り部」にAIに絡んだ話を聞かせてくれる。

⇒ 続きを読む

中野京子さんの著書。

シリーズ3作目にして完結作。

前作と前々作の「怖い絵」と「怖い絵2」は書評書いてるので、そっちで確認してもらいたい。ここまでシリーズ読んだので、完結作も読むのは当然の流れ…という理由で手に取った本。

今回もほんと楽しませてもらった。

中野さんの深い知識で紹介されてるからこそなのだが、絵画よりもやはり歴史の方が面白い。自分にとっては。

例えば、「ジン横丁」。

⇒ 続きを読む