ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

おなじみ勝間和代さんの著書。

本屋へフラッと立ち寄ったらば発売されていたので即購入。

今回は主にビジネスで使える「フレームワーク」をまとめた本。

勝間さんの本は最近よく読むようになり、このブログでも数冊書評を書いているが、相変わらずこの方の本は構成が分かりやすくて読みやすい(これもフレームワークの一例か。。)。

目次は以下の通り。

第1章 「ビジネス思考力」を定義する!
「ビジネス思考力」を定義する!
なぜ今、「ビジネス思考力」が必要なのか
ベストセラーに見る労働環境の変化と市場のニーズ
「教えて君」から脱却しよう!
思考の六つの段階
ブルーム博士の思考の六段階モデル
知識のレベルで思考を止めない!
ビジネス思考力をつけることで得られる五つの果実
ビジネス思考力はコツさえわかれば、日常生活で習得が可能

第2章 ビジネス思考の基礎となる7+1の力
まずは「フレームワーク力」のお話から
基本的なフレームワーク21選!(カラー図解つき)
既存のフレームワークから新しいフレームワークをつくる
書籍の知恵をフレームワークで整理するクセをつける
「○○○力」とは何を示すのか、というと

第3章 一つめの力 論理思考力
論理思考をわかりやすくいうと
そもそも、「論理」って何?
論理思考力を身につけるための三つのテクニック
MECEに分類するクセをつける  ほか
論理思考力を身につけるための四つの実践方法
「なぜ5回」を繰り返す  ほか
とはいえ、「あと知恵バイアス」には注意!

第4章 二つめの力 水平思考力
水平思考力をわかりやすくいうと
デボノの有名な問題
想定した範囲以外から解を出す
水平思考力を身につけるための三つの基本テクニック
自分が無意識に使ってしまっている前提を疑う ほか
水平思考力を身につけるための四つの実践方法
種になりそうなアイデアの量をとにかく増やしてみる ほか

第5章 三つめの力 視覚化力
視覚化力をわかりやすくいうと
視覚化力をつけるための三つのテクニック
画像が持つパワーを理解し、効率的な情報処理方法として活用する ほか
視覚化力を身につけるための四つの実践方法
フォトリーディング+マインドマップをマスターする  ほか

第6章 四つめの力 数字力
数字力をわかりやすくいうと
画像の対極、数字の世界
数字は、正確な情報共有のためのもの
数字を組み合わせる力は創造性につながる
数字力を身につけるための三つのテクニック
数字の意味を知る  ほか
数字力を身につけるための四つの実践方法
政府発表や世論調査、企業データなどの数字を見る習慣をつける ほか

第7章 五つめの力 言語力
言語力をわかりやすくいうと
言葉は実は非常に高度なテクニック
言語力を身につけるための三つの基本テクニック
なるべく多くの知識・説明を知る  ほか
言語力を身につけるための四つの実践方法
読書・読書・読書  ほか

第8章 六つめの力  知的体力
「評価」のフレームワーク
知的体力をわかりやすくいうと
「多重知性理論」(マルチプル・インテリジェンス)
心は身体の中にある?
知的体力を身につけるための三つの基本テクニック
身体と頭の関係を理解する  ほか
知的体力を身につけるための四つの実践方法
ブレインジムの体操を行う  ほか

第9章 七つめの力  偶然力
偶然力をわかりやすくいうと
偶然力を身につけるための三つの基本的なテクニック
セレンディピティの定義をもう一度振り返る
偶然力を身につけるための四つの実践方法
よいチャンクを集める ほか

※この目次は勝間さんのブログから抜粋したもの。
本を読んだ人がブログに書くとき目次を貼付けやすいように、
意図的に載せているんだと思われる。
この辺りの細かな気配り…さすがです。。

さて、本の内容だが、ベースの骨組みは本で解説されている、ブルーム博士の「思考の6段階モデル」を元に構成されている。
このモデルはプラミッド型になっていて、下から「知識ー理解ー応用ー分析ー統合ー評価」という順番。
「知識」が無ければ「理解」も出来ないし、「理解」していなければ「応用」が出来ないという関係。

1章と2章でこの思考法(ビジネス思考)とフレームワークについて語られており、3章以降に、分析「論理思考力/水平思考力」、統合「視覚化力/数字力/言語力」、評価「知的体力/偶然力」の解説とテクニック&実践方法と続く。

6段階モデル+本の構成を「理解」すれば、この本のエッセンスは半分以上得たと言って良い気がする。
それで次の「応用」「分析」に進める(まぁ、あとは「実践」あるのみと言うべきかな…)。

各章で書かれている「力」のテクニックや実践方法は実際に本を読んでもらえば良いが、素直に共感するのが、「フレームワーク」の重要性について訴えられていること。

当たり前なのだが、「フレームワーク」はビジネスでは必須の知識、という前提でこの本は書かれている。
多分これを意識してる人って意外に少ない気がするのだ。
「根性」などの精神論に逃げたり、「肌で感じ取れ!」みたいな感覚的な話で逃げる人が多いように思う(特に年配の方々。。)。

いつも思うのだが、物事には「基礎」が絶対に必要だ。
「基礎」があるからこそ「応用」が出来るわけだし、実践するにしても基本的な知識は絶対に必要である。
この思考の6段階モデルはそれを上手く表現している。だからこそ「知識」が最下層なのだ。

よく新しく買ったゲームをやるときに、説明書を読まずに始める人がいる。
「俺(私)って、実践派なんだよね〜」という言い分。
やりながら身体で覚えるというわけだ。
しかし、それは違う。ゲームの基礎はそのゲームの細かいやり方ではない。
基礎として、「Bボタン」は攻撃、「Aボタン」はジャンプ、十字キーで操作など、一連の動きを経験を通して知っているから、新しいゲームでも「応用」が出来るのだ。

この基礎としての知識を固めたのが「フレームワーク」。

最近改めて「フレームワーク」の重要性を感じた出来事がある。

わたしは現在転職活動中で、先日無事新しい会社で内定が出たのだが、3月末で前の会社を辞めて4月から有休消化期間を利用して本格的に転職活動をする傍ら、フォトリーディングの講座を受けて本を読みまくったり、イングランドのプレミアリーグのサッカーを観たりしていたのだが、その他にパチンコをよくしていた。

勝間さんがこの本でやっちゃダメと書いていたギャンブルである(笑)

しかし、個人的には非常にタメになった。
パチンコをしていて実感したのが、「これはビジネスの縮図だな」ということである。

パチンコは運で勝てるときもあるが、運だけで勝てるのは最初の1回や2回だけ。
安定して勝つには何かしらの戦略/戦術が必要である。
これは自分で作り上げるしかないわけだが、そのホール全体の出を見たり、時間帯毎の出を見たり、開催されているイベントの有無からその日の出を推測したり、1シリーズの台全体(島毎)の出の調子を見たりしながら、その1台が当たるかどうかを予測する。データを集めて自分なりの推測を立て、実践して検証しつつ、間違っていれば推測を変えてまた実践し、これを繰り返して自分なりの勝てる台を評価する「フレーム」を作っていく。

パチンコは日本のギャンブルの中で唯一と言っていいが「プロ」がいる。
「パチプロ」だ。
プロがいるということは、安定して勝てるということの証左だ。
安定した収入がないと生活の手段にはならない。
つまり、安定して勝つための方法があり、プロ達はそれを知っているからこそ勝てるのだ。(まぁ、だからってパチプロになろうとは思わないけど。なぜなら、パチンコは勝つまでの時間が読めない、つまり投資効率が悪いのだ。あまりに時間を使いすぎてしまうことがあるのが一番ダメなところだと思う(…そして何より私はタバコが大嫌い(笑)))

しかし、これは「必勝」「常勝」ではない
あくまで確率が高い(と思われる)方法だ。
(所詮プログラムなので何かしら「必勝」の法則はあるかもしれないが、これはシステムを作った人間にしかわからないし、これは言わば「脱税」で儲けるようなもの)
失敗もあるが、トータルではプラスにすることが出来る。

これは「ビジネス」も全く同じではないか?

本でも書かれているが、「知識」のレベルで止まっていてもダメ。
「仮説構築ー実践ー検証」を繰り返して、自分なりの「フレーム」を創ることが大事。

私はそれを「パチンコ」を通して改めて学んだ気がする。

最後に1つ。
私は勝間さんのファンであると思う。しかし、信仰者ではない。
よって、たまには「ギャンブル」もするし、「アルコール」も飲むし、「カフェイン」も取る。
しかし、集中したいときは「アルコール」は飲まない。
「アルコール」を飲むと集中力が落ちるのは事実だから。。

これは自分なりの流儀というかスタイルで、人がダメと言っても、何をやるにせよ、そこから得るものはあると私は思う。
あくまで「しっかり考えながら」やる場合だが。。

この本を読んで勝間さんのようになりたいと思うのは良いし、まずはそのまま素直に実践した方が良いが、勝間さんの考えを自分なりに落とし込んで、自分の趣味/思考に合った自分だけの「フレーム」を創りながら、「実践(ワーク)」するのが何より重要であると思う。

今のところ「ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」にコメントは無し

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