著者は外国の方。
M・J・アドラーとC・V・ドーレンのお二方。
書かれたのは、なんと70年近く前の1940年。
アメリカで発売され、全世界で翻訳された名著のようだ。
そして、勝間和代さんご推薦の本。
帯にもしっかりその宣伝文句が載ってた(笑)。
ただし、紹介してくれたのは別の方。
先週受けたフォトリーディングの講師をされていた園さんが講座中に紹介して下さったので、ぜひにと思い読んでみた。
目次は以下の通り。
第1部 読書の意味(読書技術と積極性/読書のレベル ほか)
第2部 分析読書(本を分類する/本を透視する ほか)
第3部 文学の読みかた(小説、戯曲、詩の読みかた)
第4部 読書の最終目標(シントピカル読書/読書と精神の成長)
「初級」と「点検」は1部にまとめられているが、著者は読書の段階を以下4つに分けている。
- 初級読書
- 点検読書
- 分析読書
- シントピカル読書
「初級読書」は、文字の意味を知るところから始まるのでほんとに初歩の初歩。
特に言う事も無い。
この本は、次の「点検読書」が一番面白い。
この読書法では「時間」に重点が置かれている。
つまり、速く読む(速読)ことが基本。
「拾い読み」と呼んでいるように、読み込むのではなく、概要把握のみ。
そして、「分析読書」でしっかりと内容を読み込み、構造を理解し、著者の主張の趣旨を解釈し、批判があれば展開する。
構成上は、分析読書に一番スペースが割かれているが、個人的には「点検読書」が肝かと思う。何故なら、こういう読書法は教えられていないから。貧乏性という性格が災いしているのかもしれないが(笑)、全部読まないとなんか損した気になって、「拾い読み」はあまりやらなかった。しかし、何度も繰り返し読む前提であれば、最初は概要把握だけでよい。
自分と同じように、本文全てを読む癖がついてしまっている人は、意識を変える良いきっかけになると思う。
最後の「シントピカル読書」は比較読書法と呼ばれているようで、1つの主題に対して複数(2冊以上)の本の内容を比べる読書法。本を書いたり、論文を書いたりするのに向いているみたい。これは応用編。普通に本を読む場合は、特にやる必要は無いだろう。
この一連の流れは、フォトリーディングで学んだこととかなり重なる。
「スキタリング」という概念を学べたのも、講座のおかげ。この本の「拾い読み」と意味はほぼ同じ。講座を受けた後だからこそ、すんなり腑に落ちる内容でもある。
別に講座の宣伝をする気は無い。
似た内容をこの本から学ぶことが出来る、ということが言いたいこと。
構成もかなり簡単なので、何かしらのきっかけや理由があって「たくさん本を読もう!!」と決心された方は、まず最初の1冊に読んでおくべき本だと思う。