ザグを探せ!最強のブランドをつくるために

マーティ・ニューマイヤー氏の著書。

氏は長い間ブランドデザインに携わっていた人物。
そんな氏が、商品ブランドの作り方、構築の方法のノウハウをまとめたのが本書。
(著者は、ブランド=「商品、サービス、企業に対する消費者の直感」と定義する)

そもそも本書のタイトルにもなっている「ザグ」とは何か?
これは「ジグザグ」の「ザグ」のこと。
おそらく英語の原本では違った表現なんだろう。日本語だからこその表現。ちょっとわかりづらい。

では、「ザグ」とは何?
「ザグ」=「極端な”違い”」のこと。

「極端な」ってとこがポイント。
ブランドを構築するには他との違いを強調するのが一番早いってことなんだろう。

では、ブランドを実際にどう構築するのか?
それは、この本の目次を見てもらった方が早い。

まえがき

【プロローグ】
スピード化する世界
最大の敵は“氾濫(クラッター)”
“心の壁”の時代
「ブランド」という言葉の定義
「売り込む」のではなく「引き込む」
広告は死のスパイラルにある
重要なのは「量」ではなく「違い」

【PART 1 ザグを探す】
誰もいないところを狙え
「良さ」と「違い」の関係
“空白”を探す
ニーズを明らかにする
パレードを見つける

【PART 2 ザグをデザインする】
システムとしてのブランド
CHECKPOINT 1 あなたたちは何者か?
CHECKPOINT 2 何をしているのか?
CHECKPOINT 3 ビジョンは何か?
CHECKPOINT 4 捕らえているトレンドは?
CHECKPOINT 5 ブランドを取り巻く状況は?
CHECKPOINT 6 あなたたちの「唯一性」とは?
CHECKPOINT 7 足し引きすべきものは何か?
CHECKPOINT 8 ブランドを愛するのは誰か
CHECKPOINT 9 敵は誰か?
CHECKPOINT 10 何と呼ばれているか?
CHECKPOINT 11 ブランドをどう説明するか?
CHECKPOINT 12 メッセージをどう広めるか?
CHECKPOINT 13 人々とどうつながりを持つか?
CHECKPOINT 14 顧客がする体験は?
CHECKPOINT 15 顧客ロイヤルティをどのように獲得するか?
CHECKPOINT 16 成功をどう拡張するか?
CHECKPOINT 17 ポートフォリオをどのように守るか?

【PART 3 ザグを一新する】
グー・チョキ・パーの法則
“フォーカス”のチョキ
“勢い”のグー
“規模”のパー
構造が束縛に変わるとき
ザグの束縛を解く
株主の言いなりにはなるな
最優先事項を見つめなおす
新市場へは2段式ロケットで
変化のスピードに合わせたザグ探し

マーティ厳選ポイント集
マーティからのオススメ本
マーティの辛口ネーミング批評
用語解説
訳注
ニュートロン社について
謝辞

「PART2」の章が一番役に立つ。

他ブランドとの「違い」とは何かと言うと、「自社ブランドはどういうブランドか?」という質問の答えと表裏一体だ。「我々はこうだ!」と言えるからこそ、他との「違い」も明確になる。

そのためのチェックポイント17個をまとめたのが「PART2」の章。
ブランドを構築する際には、ぜひとも参考にさせてもらおうと思う。

ちなみに、「PART1」と「PART3」は他の本にも載ってること。
まさに、この「PART2」こそが、本書の他書との「違い」でもある。

正直言って、読み終わった感想は、それほど内容が濃い本ではなかった。
「PART2」だけ読めば十分だと思う。

今のところ「ザグを探せ!最強のブランドをつくるために」にコメントは無し

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