勝間和代の日本を変えよう

ご存知、勝間和代さんの新作。

非常に活動的な方ですが、今度は社会問題に取り組み始めたようだ。

というか、まぁ、当然の成り行き。今の社会を見て問題が無いと思う人なんて居ないと思うし、不満の臨界点は意外に近いってのは肌で感じてる人が多いと思う。勝間さんのようにアンテナの広い人であれば、必ずこの問題にたどり着くだろうなーとは思ってた。

もちろん、ご本人のこれまでの経験から自然にたどり着いた道ではあるでしょうが。。

さて、目次は以下の通り。

第1章 若い人が暗い国

悲観と楽観

I職場の憂鬱
「勉強法ブーム」が示すもの
かなり「やばい」日本のビジネス力
効率のよさと競争力のバランス
上司世代の問題

II3つの変化
1情報の革命
2「クリエイティブ」の必要性
3フリーランス志向の高まり

III若者たちを明るくしよう

第2章 西原理恵子さんと、最強ワーキングマザー対談

女の人は働いたほうがいい
スカートは、はかない
日本は子どもに冷たい国
「手伝う」って言うな
ひどい会社から逃げよう
私立ならどこでもいい病
おばあちゃんは絶対必要
社員の未婚、社長さんも悩んでます
手に職、大事ですよね
日本は貧困にも冷たい
世界の貧困、何とかなるかも
勉強法、ドーパミンが出るように
もっともっと、子どもにお金を
西原理恵子「勝間さんとわたくし」

第3章 女性が産める、働ける国へ

無関心なマジョリティ
空気の差別
女性を「こき使う」戦略
少子化対策をいかに仕組み化するか
旧モデルと新モデルのはざまで
家事の負担に関するヒント
家庭をもとうよ
私たちのミッション

第4章 雨宮処凛さんと、脱・ワーキングプア対談

違う世界の話
ノルマで命が奪われる
絶対だれかがキレ始める
中高年の割を食っている
10年後の爆発
現実に向き合えるか
勝てない若者
非正規の均等待遇
国力が単純に下がっている
貧困という絶望
まずは知らしめること

第5章 NYで考えたポスト資本主義

インセンティブ体系の不全
NYの最新風景
グローバリゼーションの行き詰まり
資本家の細分化
社会起業家の挑戦
途上国支援の試行錯誤
私自身の試み

勝間和代の日本を変えよう 15の提言

取り扱っているテーマは、若者、シングルマザー、男女共同参画、ワーキングプア、資本主義、南北問題などなど。。

一つ一つのテーマを真面目に扱うと、それだけで本が1〜2冊は書けてしまうと思うが、そのテーマを薄く広く集めたのが本書という感じ。氏も本書の最期でおっしゃっていたが、「これから社会を変えていきたいという宣言文」という趣旨が強く出ている本のように感じた。

シンブルマザー対談で、西原理恵子さんとお話されてるのが凄く面白い。二人とも「強い女」ってイメージはあるが、強さの種類が違う気がして、この二人が一緒に話してるのが、何と言うか、すごく不思議な違和感があった。(西原さんの1ページ挿絵マンガもさすがの出来です(笑))

1章でも述べられていたが、若者が元気が無いのは実感としてよくわかる。
私も現在33歳だが、本書にもある通り、上世代の逃げ切り感などヒシヒシと感じる。逃げが前提なので、問題を真面目に考えないし、しかも人口も多いので、政治的な発現権も強いという、さらに困った状況。

とは言え、何もしないわけにはいかない。我々の世代は特に。
問題をちゃんと認識したのであれば、次は行動を起こす必要がある。

勝間さんのこの本もそういう意志がこもっている。

ただし、その処方箋となるような提案は、この本には書いてない。
それは読んだ人が各自考えるべきことだ。

個人的には、まだ自分の生計を立てるための経験値を貯めることに一杯一杯で、その他のことを実行する余裕は無いのだが、35歳くらいには何かしらのアクションが起こせるように、情報だけはちゃんと仕入れて理解はしておこうと考えている。

ワーキングプアで対談されてる雨宮さんもそうだが(そういえば彼女は同い年か。。)、勝間さんやメディアに影響力のある方が、スピーカーの役割をこうやって担ってくれているのは、非常に将来に希望が持てる。

社会問題を扱うときは、多くの人に知ってもらうのが一番大事。一番効果的なのはTVなど既存メディアだが、今のメディアは役に立たないし何の期待も出来ないので、ネットや本という媒体を使って、いろんな人に事実を伝播させて頂きたい。

本の内容については全てその通り!!って感じで、特に言うこと無い(笑)

今の日本ってちょっと変じゃない?と少しでも思ってる人ならば、それは何故かを知るための入り口の1冊としておススメする。

今のところ「勝間和代の日本を変えよう」にコメントは無し

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