渡邉正裕さんの著書。
渡邉さんの本は以前「若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか」を読んだ。
こちらの本では「仕事」「生活」「対価」という軸から企業を評価していたが、この本は「企業」を軸にしている。
各社に対して、「評価・報酬」「雇用安定性」「意思決定」の軸で評価を行い、最後に「仕事」「生活」「対価」のトライアングルでの総合評価を行っている。
企業毎の項目を読むと、「企業カルチャー」が透けて見え、各企業で何が違うのかが比較できる(ただし、本は2006年度版なので、少しだけ情報は古いが…)。
目次は以下の通り。
IT・通信
ヤフー
ライブドア
楽天
マイクロソフト
NTTデータ
SAPジャパン
日本オラクル
野村総合研究所
日本ヒューレッド・パッカード
NTT東日本
NTTドコモ
ボーダフォン
サービス
三井物産
三菱商事
アクセンチュア
JTB
近畿日本ツーリスト
JR東海
全日空
JAL
ダイエー
マスコミ
ベネッセコーポレーション
リクルート
自分自身びっくりしたのが、IT系企業の中で入りたいと思える企業が一つも無かったこと(笑)一応この業界では大企業と呼ばれてる会社ばかりなのだけど。。
昔のライブドアは肌に合う感じがする。
厳しいとは思うが、自分で自由に動ける、「自己責任」というのはやはり分かりやすくて良い。
しかし、この本に載っているは、堀江社長時代のライブドア。
今は全然違う企業風土になっているだろうから、この本の評価は残念ながら当てにならない。
まぁ、知りたいことは確認できたので良しとする。
(「何」が知りたいことだったかは秘密ですw)。
各社の違い、カルチャーの違いが、「ビジネスモデル」の違いにより生まれているということが、比較すると見えてくるのがすごく面白い。
元国営企業や、官公庁をビジネス相手にしている会社は、仕事や変化のスピードも遅い。しかし、その代わり(今のところ)収益は安定している。結果、無駄な人材が会社に居着いてしまい、腐敗していく。
この無駄な人材は給与も高いのが始末が悪い。こういう無駄が、回り回って非正規雇用者の賃金の低さに繋がっていることは覚えておいた方が良い。
IT業界はまだ若い業界。
そのため、昔から存在する企業のシステム部門が独立した企業や、外資の日本法人、バリバリのベンチャー企業など、バリエーションがたくさんあって、比較するにはすごく面白い業界。
比較した結果、自分は大企業、特に古い体質の会社や規則ガチガチの会社は、全く肌に合わないなということを改めて認識できた。
書いてて思ったが、このことを再認識できたことが、この本を読んだ一番の収穫だったかな?とも思う。
この収穫は、今後の転職活動に十分に役立てようと思う。
今回はIT系企業のみ絞って読んだのだが、今度時間あるときに別の業界の企業も読んでみよう。
目次に載ってる企業に1つでも興味ある方は、その企業の評価だけでも読んでみると得るものはあると思う。