「iPhone」と「モバイルWiMAX」

昨日アメリカのMacWorldで、「iPhone」が発表された。

機能的には今までのPDAとそれほど違いは無いけど、さすがApple(社名も”Apple Computer,Inc.”から”Apple, Inc.”に変更とのこと)、デザインが最高に良い。
早くこの手で触ってみたいし、使ってみたい!!

しかし、アメリカでも今年夏、アジアでは来年2008年発売予定とのこと。
ちょっと時間がかかってしまうのが、ほんと悔しい。

…しかし、考えようによっては良いかもしれない。。

というのも、いい加減日本の携帯キャリアが携帯メーカーと結びついてるこの現状に嫌気がさしてるからだ。既にDocomo、au、SoftBankの3キャリアとも3G端末はSIMカードが使えるようになっているので、端末は好きなメーカーのやつが使えるよう、もっと自由度をあげてほしいのだ。

昨年10月に始まった「ナンバー・ポータビリティ」で、他キャリアへの移行が促進され、その結果現状の携帯小売店への新規顧客獲得時の報償制度も見直しになるかも??みたいな話もあったが、結局メールアドレスが変更されてしまうナンバー・ポータビリティは大して便利なサービスでもないし、これでSIMカードを差し替えてキャリア関係無く自由に携帯を選べるよう、制度が変わるとも思えない。。

日本では結局大手3キャリアの力が強すぎるのだ。
これに風穴を開けるにはどーすれば良いか。。??

僕は、今日本の大手キャリアが無線周波数の2.5GHz帯の争奪戦を行っている、WiMAX(ワイマックス)に期待する。
WiMAXは、Wi-Hi(IEEE802.11)として普及してる無線LANの次世代仕様(iPhoneもWi-Hiは対応してるみたい…)で、アンテナからの有効範囲もWi-Hiと比べてかなり広く、現在インターネット接続に必要な各家庭に繋いでる光ケーブルやADSLも、このWiMAXが普及すれば必要なくなる可能性もある(もっとも光ケーブルよりは通信速度が遅いので、併用になるとは思うけど)。

そして、その先にあるのが「モバイルWiMAX」だ。
これは要するにIPフォンのこと。現在PCでSkypeなどのソフトを使えば、海外にいる人とでも電話をする事が出来るが、技術的にはこれを携帯で行う事も可能だ。
しかし、今の携帯電話料金+インターネットのパケット料金で稼いでる各キャリアが、既得権益を捨ててこれを推進するはずが無い。。

そこで、iPhoneである。
仮にiPhoneがモバイルWiMAXでのみ通信(電話+インターネット)を行うと発表すればどうだろうか?WiMAXの通信事業だけは既存のキャリアが行う事になるだろうけど、携帯端末とはサービスが切り離される。現在パソコンをMacやWindows、Linuxなど自由に選び、プロパイダ&各通信会社(NTTやKDDIなど)を別々に選んでいるのと同じ状態になる。
iPhoneのようなキラーコンテンツがモバイルWiMAXを使うとなれば、ユーザは必ず買う事が見込まれるので、各キャリアもその動きに合わせて何かしら変化しないわけにはいかないだろう。。

この国では幕末時代から、外圧が無いと変化が生じないと言われてる(その通りだと思うし)。
既に幕末から150年以上経ってるのに情けない限りだけど、この機をテコにして、モバイル業界が大きく再編されると、この業界はもっと面白くなると思う。

来年2008年発売であれば、国内の調整を行う時間もまだ余裕があるだろう。

iPhoneには魅力的で単純に欲しい!という事以外にも、そういった事を期待したい。

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