「シン・ゴジラ」

Screen Shot 2016-08-07 at 12.04.10

私はゴジラって、実はほとんど観ていない。
オリジナルは全然観ていないし、せいぜい、渡辺謙さんが出演したハリウッド版ゴジラを観たくらい。

なので、初代ゴジラもその後の変遷も知らない。

そんなほぼ知識ゼロの私が観ても、十分楽しめる作品。
普段邦画は観ないけど、これはオススメできます。

ゴジラが突然襲来したらこうなるよな?ってシミュレーションを何度も行った上での脚本だと思う。
官邸でのやり取りなんてギャグにしか見えない(笑)けど、おそらく実際こうなるんだろうな・・ゴジラより、こっちの方が「虚構」かと思えたくらい。。。

初代から変わってないテーマだと思うけど、ゴジラは「天災」の象徴なんだと思う。
突然降りかかる天災。放射性廃棄物が元で生まれたことから、神が与えた人に対する「罰」って解釈もあるんだろうけど、個人的には単なる「天災」って解釈の方がしっくりくる。

その災厄に対して、人が何を考えてどう対処するのか?出来るのか?という物語。
ただ、作中でも語られていたが、天災は防ぎようがないが、ゴジラは(一応)生物である以上は対象法がある。その1つ1つの選択(対処)と、それにまつわるドラマを楽しむ作品だったように思う。

官邸や自衛隊での会議等を通したやり取りは、1つ1つリアルで良かった。
かなり実際の手続きを調査した上での脚本なんだろう。自衛隊保有のヘリコプターや戦車、戦闘機なども1つ1つ丁寧に描かれている。この辺りは、同じく監督である樋口真嗣さんのテイストかな?

で、今までのゴジラは知らないけど、この作品で活躍してるのは若い人達だ。おじさん達ではない。
それは、最後語られる「スクラップ&ビルド」の担い手は若者達なんだよ、ってメッセージなんだと感じた。

最後、観終わった後に一抹の寂しさを感じたのは、この国(社会)でスクラップ&ビルドを行うには「ゴジラ」が必要なんだな・・って「現実」。

「現実」対「虚構」。
作品同様、この副題も色々含蓄があって素晴らしい。

・・・と、ここまで書いてて、ハッと気付いたことがある。。

そういえば、完結していない劇場版エヴェンゲリオン4部作の最後も「シン・エヴェンゲリオン」ってタイトルじゃなかったかしら??

まさか、この作品って、エヴァの完結篇のつもりで庵野監督は作ったのか???

規模としては地球ではなくて、日本の東京って限定したエリアだけど、まさにスクラップ&ビルドの物語ではあるし。
ゴジラの襲来は、限定的な「フォースインパクト」って考えれば妙に納得してしまう。
登場人物も、エヴァは少年少女だが、この作品もメインキャラは若者達だ。

あの「エヴァンゲリヲン新劇場版:Q」でのラストを考えると、エヴァはあそこで終わっても良い作品だと個人的には思っている。
メッセージ性って意味だと、エヴァ完結編もこの作品と似たようなものになる気がするし。同じメッセージを込めるなら、アニメより実写の方が地続きな分よりリアルに観てる人にも伝わる。

ゴジラが使徒や巨神兵っぽかったのも、まぁ庵野監督だしなー、って軽く考えてたけど、これはエヴァの完結篇の意味も込められてるのよ、って言われると妙な説得力を感じてしまう。

うーーーーーーーむ、考えすぎかしら。。。

1ファンとしては、この心配が杞憂で、何年後でも良いので、エヴァの完結篇もいつか観れる日が来ることを祈ってます。

今のところ「「シン・ゴジラ」」にコメントは無し

コメントを残す