言いたいことは一言。
まさにタイトルの通り。
AirPodsは、前から「耳からうどん」とか言ってだいぶバカにしてるとこがあった。
「だせーー、あの人。耳からうどん垂らしてるわ。ぷっ」・・・なんて。
・・ごめんなさい。
私の考えが間違ってました。
今回けっこう勢いで購入したんだが、いやー、すごいですわ、このイヤホン。
自分はイヤホンが結構好きで、色んなイヤホンを持ってる。
例えば、「SHURE SE535」とか「DUNU DN-2000」とか「ATOMIC FLOYD SuperDarts Titanium」とか。
もちろん、「音」に関してはこの有線イヤホンの方が良い。圧倒的に良い。それは当たり前。
しかし、「使い勝手」という意味だと、「線がない=無線」ってことが、これほど日常生活に快適さを与えてくれるとは、実際に使うまで想像できなかった。せいぜい、「ちょっと便利になる程度でしょ?」と、低く見積もってた。
何がそんなに良いのか、それを簡単にまとめてみたい。
無線という快適さ
自分は自転車(ロードバイク)が大好きでよく乗ってる。
音楽やPodcast(つまりラジオ)も大好きで、仕事/プライベート問わず、基本的に外へ出るときはイヤホンは必須。歩いてるときもイヤホンをほぼ付けてる。
自転車乗りなので、バッグはリュックしか使っておらず、AirPods買うまではリュックのサイドポケットにiPhone入れて、そこから有線ケーブルをつないで聞いていた。
このスタイルでも、それほど不都合があったわけじゃない。それなりに快適。
しかし、やはり有線なので、身体を動かしたときに線が絡まってしまうことが何度となくあった。
特に、長年移動中に使っていた「ATOMIC FLOYD SuperDarts」が片側の音が全く聴こえなくなってしまい、サポートに連絡しても修理はできないと言われてしまって、「しゃーないなぁ・・良い機会だしUpgradeしようかな」と思って買った「ATOMIC FLOYD SuperDarts Titanium」のケーブルが、「マジか?」ってくらい絡みまくって、身体動かすたびに邪魔になり、かなりストレスを感じていた。
余談だが、自分が「ATOMIC FLOYD」を気に入ってたのは、音ももちろん良いのだが、何より「音量/再生/早送り(巻戻し)」用のリモコンが付いてたから。特にこの製品はiPhoneにしっかり対応しており、マイクも付いてたので、自転車で走りながら電話も出来た。
椅子に座って聞く場合は必要無いが、自転車乗る場合は、このリモコン機能は必須。
特にロードバイクだと車道を結構なスピードで走ってるので、リモコン無いと真面目に命に関わる。走ってるときにiPhone出して操作、なんてことしてたら、本当に事故る。
なので、新しいTitaniumのケーブルがこんな状態だったとわかったときは、心底ガッカリしたのだ。
そんなときに、勢いでこのAirPodsを購入。
実は無線イヤホンを買うのはこれで2回目。
前回は、こういったBluetooth無線イヤホンがまだ出始めた頃で、今回感じたような快適さを得られるという希望を胸に(笑)購入したのだが、これがひどいモノだった。。
音は悪いし、装着感も悪いし、何より音飛びが本当に酷かった。
「こんなの使えるかぁーーーーっ!!」と、そこそこの金額だったけど以後全く使わなくなり、それ以来無線イヤホンに対して良い印象を持てずに距離を取っていた。
なので、今回買ったのは本当に勢い。思い返してみてもたいした理由はない。
しかし、結果的にはこれが大正解。
これほど無線にすることで快適になるとは。。
腕とかグルグル回しても何も絡むものがない。何か一つの動作をするときに、「線が絡むかも?」といちいち意識しなくても良い。
たまーに装着してるの忘れてしまうくらい。
あと、当然だけど、iPhone側からのケーブルが無くなるわけなので、何かを聴きながらiPhone操作する際にストレスなく操作できる。地味だけどこの効果はかなり大きい。
この快適さを一度体感してしまうと、少なくとも外で移動中は有線ケーブルを使おうとはもう思わない。
AirPodsの機能
AirPodsの詳細な機能は、Appleの公式ページ含め、下記のブログとかでも取り上げてられてる。
https://support.apple.com/ja-jp/HT207010
https://www.gizmodo.jp/2016/09/apple-airpods-first-impressions.html
http://appllio.com/airpods-settings-change
なので、詳しく知りたい方はそちらでご確認を。
ここでは、上記に載ってない情報だったり、実際に使ってみて感じた使用感なんかを書くことにする。
ダブルタップ
上記ページにも書いてあるが、このAirPodsで曲操作するには「ダブルタップ」が基本動作となる。
で、ダブルタップ時にどんな操作をするかは、Bluetooth設定画面から設定する。
下記の通り、デフォルトは「Siri」だが、それ以外に「再生/停止」、「先送り」、「巻戻し」を選択できる。
私は、左耳を「巻戻し」、右耳を「先送り」に設定している。
Siriなんか使わないしね。
ダブルタップは、耳に入ってるAirPodsの団子部分を軽くトントンと叩けば反応してくれる。最初は少し慣れが必要かも?慣れてくれば何のストレスもなく操作できるようになる。冬場に自転車グローブを付けたままでも、軽くタップすれば良いのでしっかり反応する。
たまに間違えてダブルタップしてしまい、巻戻ったりすることもあるけれど。。。
これはAppleへの要望だけど、出来れば「トリプルタップ」機能も作って欲しい。
やはり「再生/停止」の3つ目のアクションも、AirPodsだけで完結するともっと使いやすくなるので。
自動耳検出
前述したこちらのブログで詳細に解説してくれている。
http://appllio.com/airpods-settings-change
自動耳検出機能はデフォルトで「ON」になっているが、音楽を聞いているときに片方を外すと自動的に音楽が停まり、付け直すと自動的に再生する機能のこと。
これは、以下の2箇所を使って検知している。
表と裏に付いてるこの●印が、耳に装着することで塞がれ、「耳に装着している」という状態を検知する仕組み。
ちなみに、手でこの2つの●を塞いでも検知される。
なお、両耳を外した場合、再装着しても再生はしない、と上記ブログに書いてあるが、必ずしもそうではない。たまに再生することがある。また、片耳を外して、ある一定時間を過ぎてから再装着しても再生しなかったりする。
これはアプリによって挙動が違うのかな??
私がよく使うのはiPhoneデフォルトの「Music」と「Podcast」、そしてTBSラジオが聴ける「ラジオクラウド」アプリ。「Music」や「Podcast」のようなApple純正アプリは説明通りの挙動だが、3rd Partyアプリの挙動はちょっと違うみたい。
おそらく、何かしらAirPods操作用のメソッド(Swift/Objective-Cコード)があり、アプリ開発時に正しいメソッドを使ってアプリ開発しないと正しく動かないんだろう。各アプリの開発者が、いちいちAirPodsのことまで考慮に入れて開発してるとは思えないもんな・・。
装着感
これは重要な要素。
個人的な意見だが、装着感は悪くない。
1ヶ月以上使ってみたが、今まで装着してるAirPodsが外れたことはない。
ただし、私にはランニングする習慣はない。
なので、ランニング時にこれが外れないかどうかのテストはしてない。
(・・何となく大丈夫そうな気はするけども。。)
左右のイヤホンを線でつなぐタイプの無線イヤホンもあるが、私はあまり好きではない。結局は邪魔になるので。AirPodsのように何もない方がシンプルで良いと感じる。
バッテリー
バッテリーに関しては説明通り。
トータル「5時間」は持つし、専用ケースに入れれば充電される。
(ケースのバッテリーはトータル「24時間」)
私は会社への行き帰り「2〜3時間/日」しか使わない。なので、ケースの充電は1週間に1回で十分。
Lightingケーブルで充電できるので、iPhone持ってる人であれば特に不都合はないだろう。
なお、たまに「専用ケースが大きい」なんて意見書いてる人がいるけど、嘘でしょ?
その人は普段荷物を何も持たずに移動してるの??
財布すら持たずに会社へ行く、ってミニマリストを極めた人であれば、イヤホンなんか持っていかなくて良いっしょ。
それ以外の人であれば、このケースが大きいなんて感じる人はいないと思う。
(・・余談だが、このケースはさすがApple製と言える良い製品。開け閉めするときとか、使ってて妙に気持ち良い。)
音質
まぁ、音質に関しては・・(笑)
これはあまり期待しすぎてもAirPodsに悪い。
音質は感覚でもあるので、一番個人差が別れるところだし。
無線イヤホンとしては十分及第点だと私は思う。
Apple Watchとの親和性
AirPodsを買って、一番親和性が高いと感じたデバイスがなんと「Apple Watch」。
私はSeries 2のApple Watchを普段使っているが、Apple Watchには音楽に関する「Now Playing(左)」と「Music(右)」というデフォルトアプリがある。
「Now Playing」は、iPhoneで「Music」や「Podcast」を使って何かを聴いていると、その聴いている曲の音量を変更したり、再生/停止、巻戻し/先送りなどの操作ができるアプリ。これはわかりやすい。
ただ、もう1つの「Music」アプリ、これはiPhoneの「Music」アプリとある程度は同じ機能だろうとは思っていたが、今まで使えなかった。
このアプリはAirPodsと接続することで有効化されるアプリなのだ。
理由は簡単。
Apple Watchにはイヤホンジャックなんて付いてない。
なので、このApple Watchに入っている音楽を聴くには無線イヤホンが必須となる。
聴けないのにApple Watchに音楽保存しても仕方ない。
他製品の無線イヤホンを使った場合も有効化されるかどうかはわからないが(・・たぶん無理)、音楽が聴ける環境になると有効化される、って挙動は至極当然。
Apple Watchには一応5GBほどのストレージがある。そのストレージに、iPhoneの「Music」に登録されている楽曲をApple Watchの「Music」に転送することができる。転送はiPhoneの「Watch」アプリから行う。iPhoneの「Music」に登録されているPlaylistや楽曲を選択すれば、Apple Watchに自動的に転送される。
この機能の有用性は、おそらくランニングするときに発揮される。
Apple WatchとAirPodsがあれば音楽が聴けるので、iPhoneを持つ必要がない。
ジムで走ってるときなんかも良いだろう。
また、AirPodsのダブルタップは左右1つずつしかないので、例えば「再生/停止」という3つ目のアクションをこのApple Watchで補完することもできる。
AirPodsを使うことで、Apple Watchの機能が拡張される、と言っても良い。
まさに各デバイスの真価が発揮される使い方だと思う。
Apple製品との相性
改めて書くことではないけど、Apple製品なのだから、Appleの他製品と相性が良い。
しかも、AirPodsには「W1チップ」が使われていて、Bluetoothの接続設定が簡単なだけでなく、AirPodsをケースから外して耳につけると、すぐにiPhoneが検知してくれる。
W1チップの詳細は以下ページを参照。
https://www.potato-heads.jp/w1-class
私が使ってるのはiPhone 6なので、Bluetooth到達距離はClass 2の10mみたい。
(ドキュメント見つからなかったので、あくまで実値)
しかし、iPhone 7の場合はClass 1なので100mまで届くらしい。すげーな。。。
しかも、よくよく考えると、私の身の回りはApple製品だらけ。
「Macmini」「Macbook」「Apple TV」「Time Capsule」「iPhone」「iPad」「Apple Watch」・・会社で使ってるのはWindowsパソコンだけど、お家ではMacなので、自然とApple製品ばかりになってしまった。。
で、そんな環境だと、このAirPodsは本当に便利。
どのデバイスでも、Mac OSやiOSであればBluetoothの切り替えが簡単、しかもある程度は同じUI(インターフェース)で行える。この辺りは、ハード/ソフト両方を一気通貫で開発しているApple社の強みと言って良い。
AirPodsを付けたまま、iPhoneで音楽聴いてる状態から、Youtube観てるMacbookに切り替えたり、ゲームやってるiPadに切り替えたり・・・なんてことが、ほぼシームレスで出来る。
これは本当に便利。
最後にデメリット
良いことばかり書いてきたが、悪いことがないわけじゃない。
ごくたまにだが、プツプツと切れることはどうしてもある。まぁ、これは本当にたまになので、製品の品質としては十分と言えるレベル。
あと、有線イヤホン使ってるときより音が漏れやすい。これは一度電車で注意されて気がついた。
なるほど、AirPodsは有線ケーブルほどの密着感はないので、大きな音で聴いてるとどうしても音は漏れてしまう。自転車乗ってるときとかは気にしなくて良いけど、電車内で特に座っているときとかは隣の人に配慮して音量下げるとか、少しケアをした方が良い。
それ以外は・・・今のところデメリットといえるところはない。それくらいバランスが良い製品だと思う。
最近街中でもAirPods使ってる人をよく見かけるようになってきた。ジワジワと、ここで書いたような良さが広まった結果だろうか?
ぜひ試してみてください。