神山健治監督の劇場最新作。
というか、昨年4月から始まった「東のエデン」作品の最終章と言った方がいいかな?
昨年4月からテレビアニメとして「東のエデン」が放映され、11話で一旦終わった。で、話自体は完結せずに、その後に劇場版を2作作ることになった。その後編。完結編。
観終わった感想だけど・・何とも言いづらい。。。
ストーリーは完結した。無理やりではあったけども。。
2作目はアクションのシーンはほとんど無い。話を完結させるため、ほぼ全編「会話」で終始してる。
で、完結のさせ方だけど、微妙に納得できない。。いや、、納得できるんだけど、そういう終わらせ方なのかー、とちょっと残念だった。おそらくそういう結論しか無いのかな?と思った、その通りになってしまったんだよね。。
結局「Mr.Outside=阿東さいぞう」の正体もわかった。まぁ、正体も何もそのまんまである。で、登場人物平沢とこの阿東との会話が、監督が一番言いたかったことなんだと思う。作中で「上がりを決め込んだおっさん」という表現で、ニートに代表される若者と対立させているが、結局その「おっさん」達も「おっさん達が築いた時代は間違いだった」と言われたところで、当時どうすればいいのか知ってたわけじゃない、誰が悪いわけじゃないという内容。
であれば、「上がりを決め込む」んじゃなくて、若者と一緒に何かしようぜ!そっちの方が面白いよ!というメッセージで終わる。
滝沢が去った後で、若者たちは豊洲に集まりフリーマーケットを開いたりして、秋葉原のように独自の経済圏を作り始めている。「おっさん」達はそれほど大きな変化はない(・・まるで今の政治&社会状況を反映してるよう)。しかし、一人一人の目立たない小さな行動が、徐々に大きな波となって、やがて大きな変化につながるんじゃないか?という「希望」を持てる形で話は終わる。
たしかに一緒に何かが出来るのが一番面白いんだろうけどね。。自分はどちらかというと、作中の物部の考え方の方が納得できる。日本国民は驚くほどシニカル。それが現実。自分が若干シニカルだからかな??(笑)滝沢のやり方も面白いんだけど、「おっさん」達を変えられるとは思えないんだよねぇ。。
その物部は結城と共倒れする形で話が終わってしまったのが少し残念。あのまま物部が死ななかったら、その後どう政府が変わっていたのかも見たかったな。。内務省を復活させ、国民を一度解体するという方向性で。
けど、ゴールしないとその他のセレソンはみんな殺されるという設定が実質無くなったのは興ざめ。それがあったからセレソンは頑張ってたんじゃないの?その話のたたみ方はちょっと無いと思う。監督の人柄がわかるたたみ方だけどね(笑)
それと、滝沢のお母さん、彩さんと咲とのくだりは必要だったのかしら?総理の子どもかどうかはDNA鑑定でわかったわけだし、彩さんが総理の愛人で、かつどうしようも無い人だったってわかっただけだと思うけども(笑)
いずれにせよ、ストーリーが納得できる/できないは置いといて、楽しめました。そして、この1年間楽しませてもらいました。
監督の次回作も期待してます!!!