西原理恵子さんの著書。
ご存知の西原さん。
本を書く人というより、普段は漫画を書いてる人。
4月からアニメ化される「毎日かあさん」や、「できるかな」シリーズとか、ハチャメチャな漫画書いてる人。面白いです、この人の書く話。破天荒で。
そんな西原さんが、「お金」を真正面に扱ったのが本書。
この世で一番大事なモノ。「お金」。
ここまでストレートなメッセージもなかなか無い。
日本人は「お金」を汚いものと見なす習性がある。昔から。
これには良い面もあるし悪い面もあるが、「悪いもの」と見ないフリをしてしっかり正面から語ってこなかった(思考停止してた)のは間違いなく悪い面。
西原さんは、学生時代にお父さんが首つり自殺したり、東京でデザインの仕事しようとしてエロ本の仕事したりと、かなりハードは人生を歩んでいる。そしてギャンブルにもきっちりハマってる。10年で5000万円くらい負けたそうだ…どんな負け方やねん。恐ろしいもんだ。。
西原さんがハマったのは「麻雀」。
ちなみに、自分がこないだまでハマってたのは「パチンコ」だ。
私は「パチンコ」以外はやらない。「スロット」でさえ、10万円がすぐに無くなると聞き、恐ろしすぎて手を出す気にもなれない。まして、競馬や競輪、麻雀なんて。。。
「お金」の話を正面から語る場合、「ギャンブル」の話は外せない。私はそう思う。
しかし、経済を語ってる本で、「ギャンブル」を扱っている本はほとんど無い。たいてい「パチンコ」などはやるな、時間とお金の無駄だ、と切り捨ての対象となる。
私はこれはいつも「?」と思っていた。何故だ?そもそもそういった本を書いてる人は「ギャンブル」やったこと、ハマったことあるのか?優等生がやったことも無いのに、悪いものと決めつけて、見ないフリをして知ったか振りしてるようにしか見えない。それがどうも気持ち悪い。嘘臭い。最近の新書とかに多いが。。
私が「ギャンブル」の話を外せないと言ってるのは、そもそも「ビジネス」=「ギャンブル」と考えているからだ。
会社の事業には「ギャンブル」的側面だけじゃなく、経理や法務や人事や手堅い事務的な側面ももちろんあるが(ちなみにコンサルとかも事務的な仕事。当たりハズレのリスクは張らないので)、事業が当たるかどうかは完全に「ギャンブル」だ。事業は普通プロデューサが考えたりするが、大当たりするのは20~30の内1つくらいだろう。あとはせいぜいトントンに持っていくのがやっと。「ギャンブル」よりよっぽど勝算が低い。もちろん、ある程度の勝算は見込んで始めるべきだとは思うが、100%当たると言う人はホラ吹きか詐欺師、あるいはビジネスをまともにやったことない人だ。
だからこそ、この本は拍手喝采。
ハマった人の経験談なので、凄く身に染みる。
本書で語られている、西原さんがギャンブルの師匠:銀玉親方から教わった言葉
「負けてもちゃんと笑っていること」
「バクチは1本。泣くならやるな」
それと、これは西原さんの経験から出た言葉だと思うが、
「ギャンブルは「負けて当たり前だとわかっているけど、だまされていることを楽しむ」という大人の粋な遊びだ」という言葉は、ハマった人じゃないと言えない。こういう言葉こそ、ビジネスを語る上でも誰かに語って欲しいもんだ。MBA的な知識ばかりでなくて。
これらの言葉は今後自分も参考にさせてもらいます。
西原さん(&銀玉親方)ありがとうございました!!