published by よねさん


土井敏邦監督の映画。

左の画像は、同氏が書いた同名の本。Amazonより拝借。

第二次大戦後、国連決議を盾に、ユダヤ人がパレスチナ国内に国土を確保しイスラエル国家として独立したことに始まるイスラエルとパレスチナの問題。これを機に、パレスチナ人は多くの人が難民化している。もともとユダヤ人は流浪の民。やっと見つけた安住の地か?とは言え、他民族を追い出して、その土地確保してどうする・・と思う。

ユダヤ教、キリスト教などの宗教の聖地でもあることがさらに問題をややこしくしてしまっている。さらに、そんなユダヤ人はアメリカの財界にも深く入り込み、ロビー活動を通じて、イスラエルに有利な様にアメリカ(国連)の政策をコントロールできる立場であることも、より一方的な、つまり「侵略」という印象を与える。

まぁ、日本人である自分は第三者的な立場から見ることができるが、問題ありすぎてイスラエルはけっして自身を正当化できない。どんな理屈でも無理。正直、宗教的道義など聞いて呆れるだけだ。と言うか、アメリカ国内にユダヤ人国家作ればいいじゃんと思ってしまう。土地広いんだし。

さて、そんなイスラエルVSパレスチナの戦い、というより、イスラエルによる一方的なパレスチナの迫害。この映画は、そんな背景の中、2002年にバラータとジェニンの難民キャンプにイスラエル軍が侵攻し、そこに住むパレスチナ人の生活を破壊した記録を撮っている。

「沈黙を破る」というのは団体名。NGO団体だ。イスラエル政府の正当性に関して、「イスラエル軍に所属した元将兵」が、パレスチナ迫害の実態を自身の経験を元にオープンにすることで、イスラエル社会に訴えている。

軽いショックを受ける映像ではあるが、映像の衝撃度に関してはどうでも良いと自分は考える。不安/恐怖/同情心などは、物事を決める動機ではありえないし、あってはならない。しかし、イスラエル自身の正当性を訴えるという意味では、「元軍人」という内部の人が声を上げたことの意味は大きい。

映像を見てちょっとびっくりしたのが、イスラエル社会の豊かさ。まぁ、アメリカナイズされてるから豊かなのは当たり前といえば当たり前か。。町にはカフェが並び、インターネットもあり、普通に豊かな社会だ。そんな社会が隣国を迫害している。そして、国内ではその事実を見て見ぬふりをしている。「道徳」「正義」を教育で教えながら。。

多感な若者であれば、その欺瞞に我慢がならないだろう。映画の中で、NGOメンバーである若者と、その両親の意見を聞いた際に、その意見の食い違いに驚いた。両親の世代では当たり前の価値観なのだろう。しかし、ここまでくると「洗脳」に近い。

自分たちは正しい。間違っているはずがない。

自分が日本人として教訓にできるのはここだ。
自身を省みる機会を持てるかどうか。。

正直パレスチナ問題は、国際問題化しており、NGOやNPOが解決できるレベルを超えているように思う。よって、この映画を観て得るものがあるとすれば、その教訓を自国で活かせるかどうか。

日本でも公務員や自衛隊員が、内部からクーデター的に声をあげてくれれば、少しは社会に変化を与えるきっかけになるのだろうが。。

自分の立場としては、事実を知ることに今は専念するにとどまることにする。
具体的な行動はまだ。

この映画からどんな教訓を引き出せるかは、映画を観た各自がそれぞれ判断すればよい。
ミニシアター系の映画なので、東京や大阪など限られたところでしか観れないみたいだが、興味ある人はぜひ。

■「沈黙を破る」公式HP
http://www.cine.co.jp/chinmoku/

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