「クラッシュ」

「告発のとき」が良い作品だったので、脚本のポール・ハギスの過去の作品観てみようと思いDVD借りた映画。どうやら初監督・脚本作品。

最初は色んな役柄の人がどんどん登場してくるので、どんなストーリー展開になるのかと思った。そもそも話のテーマが良くわからなかったし。しかし、中盤まで進み、一通り登場人物が登場しきった後にテーマがはっきり現れてくる。「人種差別問題」だ。

舞台はアメリカのロス。黒人と白人の間には、何というか薄い膜が覆われているようで、同じ場所に居ても、妙なよそよそしさがある。そういう舞台を映画の中で作っている。実際のロスがここまで露骨に差別があるのかはわからない。まぁ、普通に考えて、ここまで露骨ではないだろう。しかし、差別という闇は根強くアメリカという国を覆っているのもまた事実。

作品の中では、黒人も白人も、その人の一面だけを観て人間性を判断出来ないような仕掛けになっている。良い人と思われた人が結果悪い行いをしてしまったり、どうしようも無い人と思われた人が良い行いをしたりと。。要するに一面だけ見て人を判断しても良い事は無いということと、人は人との接触の中で変化していく、それが作品タイトルの「クラッシュ」にも繋がっている。

不思議な後味のある作品。
最後は少しだけ希望も見える。すがすがしさも残る。

今のところ「「クラッシュ」」にコメントは無し

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