「大統領の陰謀」

以前から気になってた作品。

TSUTAYA半額セールに乗じてレンタルして観てみました。

俳優は、名優ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマン。
1976年の作品(自分は当時1歳!!)ですが、非常に贅沢なキャスティングです。

1969年に第36代大統領に、その後1972年に再選して辞任する1974年まで第37代大領領だった、リチャード・ニクソンのスキャンダル、有名な「ウォーターゲート事件」を扱った作品です。

ウォーターゲート事件の名前は知ってましたが、詳細を知らなかった自分としては、今回初めて事件の全容を知りました。与党共和党だったニクソンが、野党民主党の本部に盗聴器を仕掛けるよう画策した事件だったのですね。

何よりも、新聞というメディアを通して時の最高権力者を辞任(現在のブッシュ大統領に至るまで、大統領を辞任したのはニクソンただ一人)へ追い込んだ「報道」の力に驚き。アメリカの「報道の自由」の偉大なる軌跡と呼んでよいのかしら?
現在の日本のメディアにも、ほんの1片でも欲しい志ですが。。

相当古い作品なので、全体の古めかしさは否めませんが、脚本の面白さがそれを忘れさせてくれます。

とにかくグイグイと事件関係者に迫りまくるワシントン・ポストの若き記者2人の行動は、メディアの傲慢さを多少感じさせますけど、それでも、事実を報道することが国益に繋がるという、「確固たる信念」が伝わってきます。

「ディープ・スロート」と呼ばれる人物が記者に事件の情報を流すのですが、作品の中では結局正体は明かされませんでした。どうやら作品を作る際に、モデルとなった記者も情報を明かさなかったようです。そういう約束だったのでしょう。しかし、見終わった後にwikipediaで「ウォーターゲート事件」を調べてみましたが、「ディープ・スロート」の正体が書いてあるじゃありませんか…(笑)

そういえば、数年前にニュースで放送されてた記憶が蘇りました。「ウォーターゲート事件」の「ディープ・スロート」の正体が云々…という内容だったかと思います。当時は全く意識してはいませんでしたが。。

最後、終わり方はちょっと尻切れトンボな気がしましたが、ワシントン・ポストの主幹や編集長との、記事を新聞に載せるどうかで紛糾する会議などの緊張感は見応えありました。相手が編集長だろうが主幹だろうが関係無く、自分が正しいと思ったらそう主張する。当たり前だけど実行するのは難しい。。

政治を扱った映画はあまり多くは観ていませんが、この作品は文句無く秀作です。

ジャーナリストを目指す人は絶対に観た方が良いです。

今のところ「「大統領の陰謀」」にコメントは無し

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