published by よねさん

街場のメディア論 (光文社新書)
街場のメディア論 (光文社新書)

著者は内田樹氏。
全く知らない人。結構有名な人なのかしら??

著者は大学教授のようで、大学生2年生に対して講義を行った内容を書籍化したもののよう。
街場ってタイトルに載っているが、メディア全体というよりは、主に出版メディアについて書かれた本と言って良い。

で、まずは目次を。

第一講 キャリアは他人のためのもの
第二講 マスメディアの嘘と演技
第三講 メディアと「クレイマー」
第四講 「正義」の暴走
第五講 メディアと「変えないほうがよいもの」
第六講 読者はどこにいるのか
第七講 贈与経済と読書
第八講 わけのわからない未来へ

結論を先に言っておく。
はっきり言って、あまりタメになる本ではなかった。

扱っていることは、「キャリア」「メディア(テレビ、ラジオも扱っているが、主に書籍)」「著作権」・・だけか??(笑)かなり中身が無いな、こう切り出すと。。

「キャリア」についての論などかなり中身が薄い。「キャリア」は他人が求めるもの、ってのはたしかに1面の真理だが、かと言って、人には向き不向きがある。それを無視して全て他人から求められるコトだけを仕事として行うわけにはいかない。「自分探し」を若い頃にするのは、その「向き不向き=適正」を見つけるためだろう。で、これだと思って仕事を得た以上、1年2年我慢するのは当たり前。それだけの話だ。著者の論には、この「向き不向き」の観点が無い。

これは実例だが、以前システム会社に居た頃に、新人の若い女の子が入社してきた。プログラマーとして。しかし、その子は明らかにプログラマーには向いていない娘で、本人もそれを悟ったらしく、結局営業部に異動し、そこで活躍することとなった。では、他人が「プログラマー(システム屋)」としての役割を求めているのだから、その娘はずっとプログラマーを目指すべきか?あり得ない。。

その他にも、「メディア」を扱ってるわりに、ITについてたいして書かれていないし、「本棚」の有用性から「電子書籍」のデメリットを論じる辺りは、申し訳ないが鼻で笑ってしまった。「本棚」が「理想我」というのはわかるが、別に「電子書籍」でも十分その役割を果たせる。むしろ、普段からPCやモバイル(スマートフォン)を利用している世代であれば、本の管理は本棚ではなくネット上で行った方が良い。そうすれば、わざわざその人に家に行かなくても、それこそmixiやfacebookなどのSNSで公開(Share)することで、ネット上でその人が読んだ本を確認でき、人となりや性格を理解する助けとなる。「ブクログ」や「本が好き」サービスなんて、その一例だろう。この手のサービスは今後もっと出てくる。

紙媒体としての書籍は残るとは思うが、既存の形と位置づけはかなり異なるだろう。著者の「紙じゃないとダメ」という論はメランコリーな感情論の域を出ていない。

また、テレビ、新聞、その他出版業界への「(マス)メディア」批判も今さらな話ばかりだったし。。

なんつーか、学校(学会)という狭い世界しか知らない人が、その狭い価値観で社会を論じたような、かなり薄っぺらい論で、正直それこそ著者の言う「市民としての一人前の大人」が読むような内容の本ではないと感じた。

しかし、Amazonのレビュー見ると、結構高評価なんだよなー。。
誰に支持されてるんだろ?学生かしら??

不思議です。。。

今のところ「街場のメディア論」にコメントは無し

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