published by よねさん

チャンピオンズリーグ決勝 バルサ対マンU 「世界最高の一戦」を読み解く (光文社新書)
チャンピオンズリーグ決勝 バルサ対マンU 「世界最高の一戦」を読み解く (光文社新書)

杉山茂樹さんの著書。
たしか2冊目かな?杉山さんの本を読むのは。。

以前、「4-2-3-1」という本を読んで、サッカーを戦術、フォーメーションをここまで理解した上で観戦すればこんなに楽しめるものなのか?と衝撃を受けた。ちょうど本読んだのが2年前、「EURO2008」の直前で、当時転職活動中で今の会社の内定もらい会社へ出社する前の休み期間だったので、深夜の試合でも時間を気にしなくていい最高の環境で「EURO2008」を観たんだけど、そのときフォーメーションを意識して試合を観るキッカケを作ってくれた本だった。

今回も本読んだのはワールドカップ始まる前。
サボってたのでブログ更新はこんな時間になってしまった(笑)
(日本は既に敗戦後。まぁ、ベスト16なので上出来の結果だとは思う。)

さて、何とこの本は、2009年5月27日に行われた「UEFAチャンピオンズリーグ08-09」の決勝戦、「バルセロナvsマンチェスター・ユナイテッド」の1戦だけを語った内容。
こんな大胆な本もなかなか無い(笑)

しかし、いくら何でも1試合だけで1冊になるのか?と疑問だったけど、観る(考える)べきポイントは試合内容だけじゃない、それがよくわかった。

まずは、以下の目次。

連覇を逃す「強者」たち
これぞ“世界最高”の一戦
激減した番狂わせ
チャンピオンズリーグこそがクラブワールドカップ
アウェーで勝つのが難しい理由
メッシとC.ロナウドはなぜCFとして起用されたのか?
グアルディオラ、クーマン、そしてヨハン・クライフ
岡田ジャパンが採用すべき布陣は4‐6‐0
日本人初のチャンピオンズリーガー誕生を巡って
現代サッカーは、サイドバックをいかに有効に使うか
ファーガソンの「誤算」
絶滅する「守備的サッカー」
サッカーは俯瞰で見ろ
「中盤」という名の病
南アワールドカップ、「日本4強」の可能性

試合内容に触れるのは、5章の「アウェーで勝つのが難しい理由」から。
その前の章はチャンピオンズリーグの歴史や重要性、連覇の難しさや、ジャイアントキリングが起きなくなった理由を述べたり、また試合前のサポーターの態度からどちらのチームが有利かを予想したりしてる。

いやー、面白い。
試合前にスタジアムのある街中を観光してるサポーターの態度まで見て、結果予想してるのってがスゴイ!!こんなとこまで見てるんだなぁー。

本読んでて「なるほど!」って思ったのが、「「作る」「奪う」「決める」の3つがMFの仕事」という言葉。杉山さんは日本代表はあまり高く評価していないようで(私も同じだが。。)、日本代表のMFが「作る」作業のみ重視し、「奪う」作業も「決める」作業も出来ていない、それが技術力以上の戦力差になっていると語る。

たしかにその通り。
「中盤至上主義」は日本の大きな病の1つ。

さて、後の章は、試合の流れの中で重要なプレーの解説。
その1つ1つがほんとに面白い。

真ん中に寄りがちなFW選手の、ポジション変化にどう対応する布陣にするか・・選手の性格まで加味して監督が采配してるんだなー、ってことがわかる。この辺り、ぜひ実際に本読んで、楽しんでもらいたい。

で、本の最後は日本代表への提言で終わってる。
これは断言できるのだが、岡田監督はこの本を絶対に読んでいる。

杉山さんは、岡田監督のビジョンの無さ(狭さ)、俯瞰する力の無さも強調している。私も日本代表に全く魅力を感じ無かったのは同じ理由。「中盤至上主義」に支配され、その方針を変えるビジョンを全く見いだせない、時代遅れの日本サッカーに全く興味が持てなかった。

で、今回のワールドカップ予選。
FWの真ん中に本田を据えた布陣は、かなり上手く機能し、予選突破の原動力となった。
本田のFW起用はこの本で語られていたこと。サイドバックの攻撃参加も同じ。走るサッカーへの変化も。中村俊輔がスタメンから外れたのも必然。

この本でベッカムとの比較で中村俊輔についても少しだけ語られているが、あまり評価されていない。私も同じなんだよなー。現代サッカーで、走れない&守れない俊輔のような選手は、私が監督であれば絶対に外す。

岡田監督は直前でフォーメーションを変えたが、急にサッカー感を変えたとは考えにくい。ビジョンの無さは、W杯が終わった後も別に変わっていないので。であれば、この本を読んで、ある意味その通りに実行しただけなんじゃないだろうか???

岡田監督の素直さについては、この本でも少し好意的に語られていたが、それが良い結果に働いただけ・・・W杯後に岡田監督の采配を褒め称えるようなバカな論調が増えてきてるが、私は今回の日本のW杯はそういう冷めた視点で見ていた。
だからこそ、監督辞任は両手を上げて賛成。次こそは世界の先端サッカーを理解し、ビジョンを持ち、戦術を深く理解している、外国人監督を起用してもらいたい。
(まぁ、日本サッカー協会がそもそもビジョン持ってないので、問題の根はかなり深いとは思うけどね。。)

とにかく、サッカー好きであれば、間違いなく楽しめる本!!
ゲームの「ウィニングイレブン」をやる前に読んでほしい。そうすれば、バルセロナばっかり選ぶ人も少しは減ると思うので(笑)

※どうでもいい話だけど(笑)、ウィイレのオンライン対戦で、特にメッシ頼りのバルセロナと戦うのは本当に面白くない。ほんま止めてほしいわ。。。

今のところ「バルサ対マンU 「世界最高の一戦」を読み解く」にコメントは無し

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