第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

マルコム・グラッドウェル氏の著書。

氏の本は、以前「急に売れ始めるにはワケがある(原題:ティッピング・ポイント)」を読み、そのあまりの面白さに感動したのだが、今回は氏の新作「天才」を読もうとしたところ、「急に売れ始める~」と「天才」の間に出した本があると知り、「なぬっ!?これは絶対読まねば」と急ぎ購入したのがこの本。

読み終えた感想。
期待を裏切らない本。この人の本はほんとに面白い!!!

「第1感」というタイトルが付いてるが、この言葉が本の本質を表しているように思う。
まずは「第1感」があり、その上で身体的な「5感」があり、さらに+αとしての「第6感」がある。「第6感」は不思議な力というイメージあるので、話に挙がりやすいし、映画などフィクションにも取り上げやすいのだろうが、大元に「第1感」があるという著者の考えが面白い。

心理学用語では、「第1感」=「適応性無意識」と言うらしい。
一気に結論に到達する脳の働きのことだ。

この脳の働きについて、様々な例をあげて解説してるのだが、この例がまた面白い。
ギリシャ彫刻や離婚する夫婦のサイン、トップセールスマン成功の秘密や、ならず者司令官の活躍、そして、コーラとペプシの戦いなど、興味深い例がゴロゴロ出てくる。

さて、話の結論としては、結局人間は「意識」層だけで物事を判断しているわけではなく、「無意識」層も相当「判断」に影響を与えているということ。また、その「無意識」層は、なかなかコントロールができない。

プロとして長年1つのことを突き詰め、その経験則が体に「無意識」のレベルまで浸透した人であれば、「無意識」層をコントロールできるが、それは「意識」-「無意識」が「経験」という媒介を通して上手くつながっているからであり、普通の人はできない。

マーケティングではよく出てくる、「プライミング効果」の話も出てくるが、これも結局「無意識」層にどれだけ短期間で情報を上書きできるかという話だ。

コーラの「ニューコーク」の話は興味深かったな。。
ユーザモニターはあまり当てにならない良い例だ。
そして、「感覚転移」という概念。これも面白い。
「5感」である「味覚」だけで美味しい/美味しくないの判断をするのではなく、見た目やイメージなどの「感覚」が味?というか総合的な良し悪しの判断に影響を与える。よくある話だよな。。

自分も今後マーケティングを続けていくに当たり、あまりモニター結果やアンケート結果を鵜呑みにしすぎないよう注意しよう。良い教訓。

そして、「マインド・リーディング」の方法として、「顔」を見るという単純なことでそれが実現できるという話も面白い。「顔」と「感情」が結びついてるのはよく聞く話だが、「感情」が「顔」に出るだけでなく、無理にでも「顔(表情)」を変えることで「感情」にも影響が出るくらい、深く深く結びついてるのがほんとに面白い。そりゃ、顔色を見れば、その人が何を感じているかがわかるのも納得する(・・もちろん、それなりの技巧がいるのだけどね)。男より女の方が他人の考えてることがわかるのも同じ理由だし。

いやー、色んな例題や、その結論含め、今回もほんとに楽しめた。
この人の本はほんと凄いよなー。感動。
こういう読後感を味わいたくて読書を続けているところあるんだけど、これだけ期待を裏切らない著者も珍しい。

ただし、あくまでマーケティングに興味持ってる人って属性が大事。
同じ属性持ってる人なら絶対に楽しめる。

今回もお勧めです。

以下は目次。

第1章 「輪切り」の力―ちょっと情報で本質をつかむ
第2章 無意識の扉の奥―理由はわからない、でも「感じる」
第3章 見た目の罠―第一印象は経験と環境から生まれる
第4章 瞬時の判断力―論理的思考が洞察力を損なう
第5章 プロの勘と大衆の反応―無意識の選択は説明できない
第6章 心を読む力―無意識を訓練する

今のところ「第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい」にコメントは無し

コメントを残す